北海道へ行き、写真を撮ること 1


さあ、少し時間ができたので忘れないうちに記録を残しておこうと思います。
撮影は婚礼に集中するため、他の移動、観光のシーンの写真はありませんのでご了承。
この記事タイトルだと、あたかも観光に行って風景写真を撮りまくってきたかのようですが、
意図されたミスリードですので(笑)


11日、家をでたのは朝の8時頃。
空港へ直行の便に乗ると、一時間ほどで福岡空港へ到着します。
あえて読む本も、何も持って行きませんでした。
持って行ったのは少し大きめのカメラバッグひとつ。
電車に乗ってしばらくしてから気づく……否、メールが家から来て気づかされる(笑)
コートを着てこなかった……!
今年、北海道の春は例年より遅く、現地の方々から寒いんだからね、準備してね、と言い含められていたのに。
余裕で取りに戻れるところだったが、大丈夫だろうと高をくくって空港へ行きました。
空港でお土産を買う。
だって、唐津から買って行ったら重いのだもの(笑)
りくままさんへ「筑紫もち」、マキマキさんへ「通りもん」、だったかな…。
優に一時間は余裕を見て、ANAの新千歳行き直行便へ搭乗。
福岡発は11:50分。
で、空の上はどこまでも青い空と輝く雲で視界が真っ白だったので割愛。
ここでも本などないので妄想イメージトレーニング。
この時点でチャペル式であること、式場カメラマンが入ること、ビデオ撮影が入ることはわかってました。
ちなみに、当然ですがカメラマンは一人だけの方が圧倒的に撮りやすいです。
もちろん向こうのカメラさんにとっても……。
でも行ったことのない会場なのでイメージすることもなく、動きやすいチャペルだったらいいな(願望)とか
思いつつ、軟弱なもので機内誌を読む。
「空の王国」面白かったですよ。
バスクカチャーシーと六月燈の特集だったかな?
ライターとフォトグラファーの思惑通り、思いはバスクの空へ現実逃避♪
でも、この機が到着するのは14:05。
お嫁さんのメイクが始まるのは13:45。
僕のスナップはメイクから撮るのに…さらに空港から札幌まで40分かかるんだから要するにゴメンナサイしかできない(><)
ま、このことは前日の記事に書いていましたね。



で、新千歳に着いてからはノンストップ!駅に降りて快速エアポート(1040円)の切符を買って
止まっていたその列車に乗り込み通路で立ったままドッカンドッカン揺られながら40分程度で
札幌駅に着くが早いか雨風の中を最寄のタクシー乗り場へと走り車へ飛び込むなり「円山公園
の下のル・バエレ○タル」と言ってようやく一息入れました。


どうやら運転手さんは式場名を知らなかったらしく、ナビでここだよと教えてあげる九州人なのでした。
雨の札幌市内を眺めていて気がつく……積丹 シャコタンがいない!
福岡なんてそりゃベンツだろうがビーエムだろうがレクサスだろうが漏れなくドシャコタンになってるけれど、
雪国では無理な相談で。
そして……道行く女の子たちが可愛い♪(ノ≧∀≦)ノ
ただしこの件に関しては福岡もおそらく全く引けをとらないはずなので(笑)
そんなこんなで札幌観察をしているうちに(そんな場合か)丸山公園前に到着。
燃料代わりにタウリン3000mgのドリンク叩き込んで……エンゲージ!


着くとすでに式場カメラマンさんが撮影中じゃないですか。
それもスナップじゃない、建物内を使ったポーズやイメージの撮影。
これはまず邪魔できないししてはならないんですね。
挨拶すらできない。
もちろん目線をこっちに貰う余裕なんて向こうのカメラにはありません。
僕としても他人の決めた構図とポーズで撮って、しかも式場のアルバムに入ってるであろうカットをなぞって
自分用に使うなんて真っ平御免なわけですよ。
というわけでゆっくりと撮影に沿って動き、合間の笑顔や会話、ポーズでない部分をちょいちょい拾う。
これはイメージカットよりもフォトジャーナリズム的で、つまりは記録用の撮り方なので僕は嫌い。
だって、記録用途なら式場カメラマンのアルバムが完璧そのものに決まってるじゃない?
初見のカメラマンが同じような内容の劣化版を出してきても、新郎新婦だって嬉しくはないと思うのですよ。
日本の婚礼写真って、記録が確実に撮れればそれでよかった時代の影響があるのだろうと、その時代を知らない僕は思ってますが。
ただ、スナップによる記録は絶対に必要不可欠ではあります。
ビデオが回ってればそれでいい、ではない。
で、どうせなら美しい記録が欲しいから、その中でもイメージカットはつかめると信じていろいろと試行錯誤する。
そして無駄にカットが増えていく(笑)
光の量が掴めない、天井が仕切られていて光が回せない、通廊が狭くてアングルが選べない、
ガラスや鏡が多用されててどう映りこむか予想がつかない、おまけに式場カメさんは記念写真を撮り出した……。
でも、スナップに徹して撮り続けます。
たとえそのカットを使わなかったとしても、それを撮ったこと自体は無駄ではないからです。
受付周りの小物や式場の雰囲気なども、イメージとして真剣に撮ります、なんちゃって。
最低限の道具でステキな写真が出てくることがなんちゃって流の真髄らしいです、たぶん。
ま、カメラ一台の時点で既になんちゃってカメだと僕は思ってるんで勘弁してください。
ちなみに専属カメさんは5D2あたりに縦グリ入れて16-35Lと24-70Lの二台体制で使われてたみたいです。
たまに70-200Lを着けた3台目が顔を出していましたが。
ええ、ええ、ちょっとばかりカメラを交換してもらいたくてたまりませんでしたよ?(笑)
僕が撮ってたころは標準は24-105Lで5Dばっかりでしたからね。


ちなみに冒頭にも述べましたがあいにくの雨で、円山公園での野外ロケは撮れませんでしたね。
桜もまだまだ開いていなくて、たとえ晴れていても難しかったとは思いますが。
というわけで、館内撮影で移動、移動。
しかし、ビデオが回ってるとそっちの画角もあるし、下手に動けないです。
3人のカメラが近寄るともう撮影よりほかの二人の邪魔になってないかに集中しなくてはいけない。
さて、受付の方々が到着し、式のリハーサルが始まりました。
あー、式場カメさんは新郎新婦と受付3人で記念写真撮ってる!その画欲しかったのに!
で、コレ確実に向こうのアルバムに入るでしょうから僕は撮りませんでした。
二枚同じ画があることは時間とスペースの無駄です。
こういうところで持ち込みカメは損をするのですよね。
リハーサルの間に、本番では撮れないアングルでのアップなんかを撮ります。
指輪交換なんかはリハのほうがいい絵になることが多いです。
僕はチャペル式では絶対にリハに入ります。
キスシーンで顔のどちら側からキスされるのかを知らないと悲惨なアングルになるからです(笑)
「新婦の顔」が入ったカットが欲しいのに、「新郎の頭だけ」のカットではどうにもならないでしょう?(笑)
しかし、このリハ撮りではちょっと寄りすぎました。
後から見たら引きの絵の方が断然良かった。
ま、本番は寄りたくても寄れませんから。
このチャペル、親族の外側を移動することができず、アングルに苦心しました。
専属カメさんはバージンロードの端を伝って移動してました……うーん、逆にそれはこちらのチャペルではできない気がするなあ。


いよいよご親族を入れての本番です。
新郎入場……新婦とお父様が入場……お母様によるヴェールダウン。
素敵なロングヴェールでしたね。
お祈り、賛美歌、宣誓、指輪交換……ブートニアがブーケから離れたがらなかったことを除いて(笑)
きっと来年のこの日、お花を渡されるときに思い出話になることでしょう。
お式は順調に進み、キスシーンも会場の皆様のシャッターに囲まれて問題なく終了。
ただし、後ほど「キスが長かった」旨の冷やかしがゲストより入ってましたが……
指輪交換で時間をかけるのも、キスで時間をかけるのも、全て撮影のためなんです、許してあげてください(><)
最も、今回はほかの理由でキスが長かった可能性もありますねー(笑)
最後に皆で賛美歌を歌い、花びらの中を祝福されての、退場。
素敵な式になったのではないでしょうか。


既にものすごく長いのでここでいったん切ります。
続きは2で。