今週のお題「2010 夏の課題図書」


(ネタがないのか)3週連続でダイアリーのお題を書いています。
今週のお題は、「2010 夏の課題図書」


世の大抵の本は読んできたので、課題図書って言われると難しいですね。
大衆小説が好きでないので、食指を伸ばしてみる、とか。
積極的になれないな。


自分は個々の作品を評価する性質なので、作家論の類をあまり好まないのですが、
時代背景というか、「書き手の文脈」には大いに興味を持ちます。
ポーしかり、ソローしかり、はたまたフィヒテしかり。
近代は小説の時代でした。
ですが、2010年今日、もはや小説の時代ではありません。
小説自身が、小説の大衆化、ひいて小説の落陽を招いたのでした。


自分が小説を書く際には、世界観先行で、ストーリーそのものが思想、といったかたちをとってきました。
研ぎ澄まされた美しい情景描写。
各場面においての、登場人物の選択に含ませた人生観。
生活感の少ない、それでいてリアルな世界観が自分の売りでした。
近未来浪漫主義、とでも言うのかな。
ただし、SF色はありません。


もっとも、どのようなスタイルの文章も書けます。
が、望む形はやはり先述のような、描写力のキレを存分に生かした掌編です。
オチでひっくりかえしたり、予想を裏切る展開をしたり、といった書き方はしません。


……読む話だったはずが、書く話に。
ま、写真を撮ってきた期間より、文章創作をしてきた期間のほうがはるかに長いですからね。
読書暦はさらに比にならないほど長いですが。


仕事をしていると読む時間も書く時間もあまり裂けず、軽い読み物ばかり買ってしまう傾向にあります。
今日も某アマゾンから本が届きました。
ここでようやく、上の写真になるわけですね。順に、
「膝のうえのともだち」町田康
「旅するカメラ」渡部さとる
「猫と写真の時間」藤田一咲


これからゆっくり読もうと考えています。
「膝のうえのともだち」は軽く目を通しましたが、巻末の短編がかなり良かったです。



「前の世界で私はにゃあにゃあとしか発音しませんでした。でもあなたは私の言うことがわかったじゃありませんか。同じことですよ」



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