白黒駅


あんなことを言っておきながら白黒写真です。
写真に心が写るとしたら、あまり明るくなさそうですね。


夕方散歩に出て、少し離れた無人駅にて撮影。
猫にも2回ほど会いましたが、去っていくところで間が悪かったり、撮っても距離が遠かったりして駄目でした。
猫が必ずいる場所ではなくて、散策で探す、というのが好きなんですが、夕暮れは運任せな部分がありますね。
実は朝のほうが撮りやすかったり。
今日に至っては雨がぱらついてくるし……。


他にも白黒のスナップを何枚か撮っているのですが、心象風景風で鬱々とした調子であまり良くない。
やっぱり自分の写真ではないかな。
他の人が撮っているのを見るぶんにはいいんですけどねー。
自分が撮ると青臭くて小賢しくて見るに耐えず……。
だいたい、愛が感じられない。
といっても後日少しだけお目見えするとは思います。


今日の一冊は写真集です。
写真だけではなくて、旅行記に近いような感覚。
「五つの旅の物語」椎名誠。2010年の発行。
ページを繰っていると、ときにすごく良い写真があって驚く。
岳物語の人といえばわかりやすいだろうか。
岳物語/続岳物語を読んだのは学生時代です。
調べてみると岳物語の発売は85年。
自分が読んだ時点で発売からけっこう経っている。


こういう歳の取り方はいいなあ。
文章も本領発揮した無駄がない、行間をきっちり伝えてくれるもの。
家族写真のときもすごいな、いいな、と思っていたんだけれど、旅行記でも素晴らしい。
技術と技術以外の部分がとてもハイレベル。
これを読んだ人はきっと、もう一度手に取りたくなるだろうなと思える。


機材のところにはF3とか5DとかM6とかS3Pro(奇遇な!)とかMZ-3とかコンタックスT3とか書いてあって、全然嫌味じゃない。
作者ポートレートではM9を持っていらっしゃるんだけれど、「借りた」と断ってある(笑)
M9かぁ。


ちなみにお孫さん、6歳だそうな。
人生全体が家族文学ですね。
こういう人の写真にふれると、きっと家族の写真がたくさん撮りたくなるに違いない。


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