ブライダルの話?


急にブライダルの話題をココで振るのは、tk1969さんのブライダル記事に触発されたわけではなかったりする。
でも今日の画像が宴の入場シーンで後ろ姿なのはtk1969さんのブライダル記事に触発されたからだったりする。
屋外のカットならともかく旅館の宴会場でスポットを浴びているとローキーな絵にならざるをえず、
その辺かなり対照的だとは思うが……。
天バンかます
カット的に雰囲気ぶち壊しですから。
気の利いた式場なら高砂と金屏風にライト一本も入れてくれているのだが、ココは普通の旅館だからしてそんなモノはない(笑)



で、なんでまたとっくに離れたはずのそういう業界の話題が出てきたのかというと、問題はエミー賞だったりするのだ。
知らない人のために簡潔に紹介するなら、全世界の放送業界において最も権威と歴史のある賞ということでOK。
去年、NHKスペシャル『奇跡の生還〜スクープ チリ鉱山事故の真実〜』が最優秀賞のひとつに選ばれたので知っている人は知っているハズ。
そのエミー賞に「ブライダル業者」が「一眼動画で」選ばれたという。
残念ながら受賞作自体はブライダル動画ではないのだが……。
詳しくは「なぜブライダル映像業者が米国で最も権威あるテレビ賞「エミー賞」3部門受賞するに至ったか」で検索してみてください。


ここのカメラマンがどれくらいすごいかというと……↓こちらのURLからどうぞ
                        http://vimeo.com/6496808


全然何がすごいのかわからない人もいると思うが、これ、一眼レフで撮影されていて、しかもサブカメもなし、アシスタントもなし。
で、シーンからカットから全て完璧。
仕事でこれが毎回できる、というのがどれほどのことを意味するのか、写真屋さんならわかるだろう。
あるいは一眼レフの動画でピントを合わせられる人ならば、ピン送りの正確さに舌を巻くに違いない。
僕もエンドロール用にハンディでムービーを抑えていたことがあったが、とてもじゃないがこんなクオリティは絶対に出せないのである。
九州の営業写真でも一眼動画が出始めた頃これに注目し、イメージビデオなんかを撮ったことがあった。
こちらの身内で撮影した動画を実際に見せてもらって、画質いいな、演出がしやすそうだな、でもパンやズームやスライドはマジで使えねえな、という印象だった。
たしか5D2で女子高生のスクールライフみたいなイメージビデオだったと思うが(笑)
前撮りで宴のOP用にデータを撮ったのはいいが、撮影にはスチルの2倍時間がかかるし(和装じゃお嫁さんはキツイんですよ)
で、結局ただデータがでかい利点しか生かせてなかったようなこともあった気がする。


実はここ数年、5D2を使った動画、特にアーティストのPVは非常に増えている。
特徴としてはバックがボケボケでアングルの動きがないので簡単に見分けられる。
スチル用のレンズはなめらかなズームなどは苦手なのだ。
そのかわり安価で(安価といっても……)高画質が得られるためずいぶんと支持され、
撮影グッズも出揃った感がある。
ま、一眼動画に関してはこのブログにいらっしゃる方のほうが僕よりずっと詳しかったりするし、
そもそも僕は一生一眼レフでシネ撮なんてしないので詳しい話は脇へおく。


話を戻すと欧米のブライダルフォトグラファーのレベルの高さである。
日本の大学生がバイトでやってるようなのとはもうわけが違う。
もちろんすべてが「このレベル」(←クリック!)というわけではないが、
欧米のフォトグラファーの話なんてのは写連なんかじゃ時折出る話でもあろうし、
日本の「婚礼写真業者」が向こうのウェディングフォトグラファーをある程度意識しているのは確たる事実である。
もちろん富士のコンテストには「バック紙を敷いて、トップライトを入れて、やわらかく回した和装の二人全身」や「白ドレスでベールをあげたバストアップ」ばかりが並ぶわけだが、
客のニーズも写真屋さんたちの方向性も、もはや型モノにはないと思う……思いたい。
一方で旧態依然とした写真のあり方というのは今なお営業写真館の主流であるし、これからも大部分はそうであるだろう。
将来的な方向性を模索しつつ、現在のしのぎにすがらざるを得ない、というのが業界全体のありかただからだ。




って、こんな能書きは全くどうでもいいんですけれど、今年の夏はくだけた格好の野外ロケで家族写真撮ってもらってみませんか?
四切とかで家に置いてみませんか?
少し高めの撮影料金を払うだけの価値は絶対にあると、僕が保証します。


なんなら僕が撮ってもいいわけですし(爆)